以前デジタルドメインのB-1a(SITアンプ)を試聴し、素晴らしい音でしたのでSITアンプを作ろうかと考えていましたが、こちらも全然進んでいません。
復習を兼ねて、SIT素子の特徴を上げてみます。
SIT(縦型FET)は、通常のトランジスターやMOS FETと少し違って、手間のかかる石です。先ず、バイアスが深い10~15Vで、因みにMOS FETは0.9V~2.2V程度です。
SITのバイアスのためにドライバー段の電圧10~15Vが無駄に成るわけで、電圧利用率が極めて悪い。
電圧利用率(バイアスが深い)が悪いのと、バイアス設定の難しさからSITは消えて行ったのだと思います。
SITのバイアスのためにドライバー段の電圧10~15Vが無駄に成るわけで、電圧利用率が極めて悪い。
電圧利用率(バイアスが深い)が悪いのと、バイアス設定の難しさからSITは消えて行ったのだと思います。
SITは、真空管の三極管と同じようにバイアスを掛けます。例えばNチャンネルの2SK60の場合は、ドレインにプラスの電圧を加えますが、ゲートにはマイナスの電圧を加えます。そして、バイアスが0ボルトの時にドレインには、最大電流が流れます。そのために事前に2SK60のゲートにマイナス電圧を加えて置く必要が有るのです。これを怠ると直ぐに天国です。また、SITは、電圧変動に弱くドレイン・ソース間電圧が変動するとオフセット電圧が変動する場合があります。SITの電源を安定化する必要が有るかも知れません。
今回のアンプは、どの様な構成にするか
本来なら全段SITで組めれば完璧なのですが、私の知る限り現在入手できるSIT石は、2SK79、2SK60、2SJ18、2SK182くらいしか無いです。また、全段FETで組むとしても2段目の増幅段に使うFETも選ぶほどの種類が無く、必然的に2SK246/2SJ103となります。2SK246/2SJ103では、耐圧不足(最大定格:50V)でトランジスターに変えざるを得ないかも知れません。
SITアンプもプロテクト回路等の検討とか・・・時間がかかりそうです。