だいぶ前に書いて、UPするのを忘れていました。
前回 : 初心者?のためのアンプの音質調整(10)

前回は、プリアンプを想定しての入力や出力でしたが、今回はパワーアンプの出力回りです。
パワーアンプの負荷は、スピーカー4Ω~8Ωと低いインピーダンスですので、前回のアンプの出力回路のように出力に抵抗(R4)を入れると、アンプのダンピングファクターが増えてしまい上手くスピーカーをドライブできません。

ダンピングファクター(DF)は、アンプのスピーカーに対する制動力を表す指標で、アンプの出力インピーダンスとスピーカーのインピーダンスの比で表します。半導体アンプでは、DFが大きいほど良いとされています。
例えば:スピーカーのインピーダンス8Ω/アンプの出力インピーダンス0.8Ω = DF:10

※スピーカーのドライブ方法は、「電圧駆動」と「電流駆動」が有ります。今回の説明では一般的な電圧駆動です。

※「電流駆動」は、スピーカーをアンプのフィードバック回路に含めて(入れて)駆動する方法です。

※混同されている方が多いのですが、「電流駆動」と「電流帰還」は、違いますのでご注意下さい。

前回、抵抗(R4)はアンプを安定にさせるための抵抗と説明しました。パワーアンプではダンピングファクターを大きく取りたいわけですから、そのシリーズに入れた抵抗(R4)を外します。そのため、他の方法でアンプの安定性を確保する必要があります。また、パワーアンプの負荷はスピーカーですので、周波数によるインピーダンスの暴れもあります。
※スピーカーは、動的要素も含みますので周波数によってインピーダンスが変化します。

< パワーアンプの負荷 > 
抵抗(R4)を外しますと、スピーカーケーブルの誘導性負荷(L負荷)やスピーカーのネットワークの容量性負荷(C負荷)が直接アンプの負荷となります。それによりアンプが不安定になる場合があります。
そのため次のようなZobelフィルタ(Zobelネットワーク)やアイソレータを入れてアンプを安定化させます。

イメージ 1

また、Zobelフィルタは、スピーカーのインピーダンスを平坦化させる効果もあります。

パワーアンプの終段はエミッタ・フォロア回路が多く、エミッタ・フォロアは容量性の負荷で発振回路になるため、発振防止の対策が必要です。

容量性負荷には、アイソレータ(10Ω//1μH)、誘導性負荷には、Zobelフィルタ(10Ω+0.047μF)を入れると安心してアンプを使う事が出来ます。
※記載されている値は、一般的な数値ですので必要に応じて調整が必要です。

Zobelフィルタは、図2、図3のような入れ方もあります。
私は図1の入れ方を採用していますが、メーカー製では図1か図2が多いようです。

イメージ 2

アイソレータやZobelフィルタを入れると、音質が悪くなるとして入れない方もおりますが、私は過去に異常発振でスピーカーを壊しているのでこれらの回路を入れるようしています。

※掲載内容に間違いも有りますのでご注意願います。

続く


初心者のためのアンプの音質調整(1)
 
初心者?のためのアンプの音質調整(2)
 
初心者?のためのアンプの音質調整(3)
 
初心者?のためのアンプの音質調整(4)
 
初心者?のためのアンプの音質調整の番外編
 
初心者?のためのアンプの音質調整(5)
 
初心者?のためのアンプの音質調整(6)

初心者?のためのアンプの音質調整(7)

初心者?のためのアンプの音質調整(8)

初心者?のためのアンプの音質調整(9)

初心者?のためのアンプの音質調整(10)