フルバランスアンプ (X_Under bar)

心地よい音を求めて

2011年01月

自作DAC用の水晶発振回路
 
音質を重視したDACを作ると成ると、水晶発振器の検討も必要と成ります。
 
水晶発振器を作る上で回路も重要ですが、電源の安定度と低ノイズである事、そして、発振回路から各デバイス(DAI、DAC)へのパターンの引き回し、インピーダンスマッチングが取れている事、DACのクロックは、高周波回路に成りますので、ただ、繋げただけではダメです。
発振回路のデバイスに付いても、低雑音のトランジスター等を使う必要が有ります。そのため、今回はディスクリートで組む事にしました。
 
水晶発振回路には、色々な回路がありますが、無線機関連で良く使われるC/Nの良い「クラップ発振回路」で構成したいと思います。
 
三つ回路を考えて見ました。
<図1>
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<図2>
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<図3>
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図1は、2段目のバッファ回路から1段目の発振回路に帰還を掛けて安定度を増してます。
図2は、発振回路と2段目にFETを使った回路で、FETの高入力インピーダンスを利用した回路です。
図3は、クラップ発振回路の出力の取り出し方により歪みが違う説明の図です。 1段目の発振回路のソースから出力を取り出す方法が一般的ですが、ゲート側から取り出した方が、発振器の歪みは少ないそうです。
この辺も、シュミレーションで確認したいと思いますが、シュミレーションモデルをネットで探さないと進められません。
 
また、問題は発振器のジッターを評価するスペアナが無い事です。

金田式  レギュレーター
 
帰還型電源C VS 金田式 15V レギュレーター の比較です。
金田式アンプは、かなりのファンがいて、人気のある自作アンプです。
そのアンプに採用されている電源回路をシュミレーションしてみました。
 
回路図
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シュミレーションに使用したデバイスは、金田式指定のデバイスがライブラリーに有りませんので、適当なデバイスを使用してます。
 
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金田式レギュレーター、流石、高性能です。
先ず、見て頂きたいのは、レベルが3mVとかなり少ない、また、オーディオ帯域でフラットである事だと思います。700KHzにピークは有りますが、周波数が高いので問題ないと思います。
 
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負荷変動特性も全然違いますね。0.16mVは、大分少ない。先ほどの図と同じで700KHzにピークが有りますが、特に問題なと思います。
 
金田式アンプが音が良い理由の一つに、電源の性能も関係してると思います。
 
この金田式レギュレーターも採用候補としたいと思いますが、金田石がなかなか手に入らないので、もう少し電源の検討をします。
 
自作DAC、なかなか進みません。

無帰還型電源B VS 帰還型電源C
 
プリアンプに採用した帰還型電源と無帰還型電源Bとを比較しました。
帰還型電源を「帰還型電源C」とします。
回路図です
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ノイズ特性は、低い周波数では帰還電源Cが悪く、50Hz付近で無帰還電源と入れ替わってます。これは、帰還電源CのR15(1KΩ)とC17(100μF)で形成しているファイルターの時定数が問題の様です。負荷電流50mAで設計した回路なので厳しい。
 
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負荷特性は、無帰還と帰還ではかなり違います。
帰還の威力ですね。
 
次は、帰還型電源C VS 金田式 15V レギュレーター です。

ディスクリート電源は、どれが良いか?
 
DAI及びDACの電源(デジタル部分)3.3Vは、3端子レギュレーターを使う事にしました。
良さそうなのは、JRCのNJM2845DL1-33で、ノイズ45μV(10Hz-80kHz 10mA)、リップル75dB。 ノイズに対しては、評価帯域と評価電流が小さいので少し怪しいですが。
 
その他の電源(アナログ部分)は、回路を組むことにしました。さて、どのような回路にするか? 回路を決定する一つの目安として、回路シミュレーションで特性を確認する事にしました。
 
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確認する部分は、上図の様に「ノイズの影響」と「負荷変動の影響(電源スピード)」に付いて確認します。
 
ノイズの影響:
これは、デジタル回路や他の回路からの影響をノイズの影響として確認する。当然、少ない値が良い。
※ノイズのレベルを、どの程度にすれば良いのか、今回は電源入力電圧の30%のノイズを注入して評価。
 
負荷変動の影響:
負荷となるアンプ等の電流が変化した場合、電源回路の出力側はどの様な電圧(交流電圧)が発生するか、これも少ない方が良い。電源の追従性、電源のスピードに成ると思います。
※負荷となるアンプの大半が、A級動作ですので、電流の変化は少ないと思われます。負荷が重たい場合は、B級動作になる可能性もあり。負荷変動を厳しく設定して負荷電流の約30%増しの負荷変動電流を流し込み評価。
 
なお、この評価で音質が良いと言う訳では有りませんし、評価方法も独自の方法ですので参考程度に見て下さい。
 
第一試合、「無帰還電源A回路」 VS 「無帰還電源B回路」の比較です。
回路図
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この対戦は、 LEDを8個使用した「無帰還電源B回路」の方が発生電圧が少なく勝ちです。LEDを8個使うと、ライトとしても使えます。
 
無帰還型電源は、A回路とB回路で、特性カーブが似てます。500Hz付近から下がってきてます。 少し気に成ります。
 
次は、無帰還型電源 VS 帰還型電源の特性を比較します。
 

やっと、自作アンプにスピーカーをつなげて音出しができました。
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全段バランス(XLR)接続で試聴しました。
 
低域は、MOSFETの安定感が有る低音が出ています。高域もキラキラ感が無くまあまあの音質だと思います。
 
今回は、実家で試聴を行ったため、スピーカーのセッテングは、適当なのでこの辺もチャント行えば音像もしっかりしてくると思います。
 
※ 全段バランスで繋げたので、満足してます。
 
次回は、スピーカーにスパイクを履かせて試聴をしたいと思います。

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