フルバランスアンプ (X_Under bar)

心地よい音を求めて

2020年04月

最近、色々とリチウムイオンポリマー電池を機器に組み込み使っていますが、録音等の大事な場面で電源が切れると大変な事になります。
今使っている回路を少し見直してみました。

先ずリチウムイオン電池の特徴としては、 定格電圧が3.7Vで、満充電状態で約4.2Vほどあります。
そして終止電圧が2.8Vで、この終止電圧に成る前にリチウムイオン電池の制御回路が働いて電圧の供給をストップさせます。 (リチウムイオン電池の中にはこの回路が入っていない物も有ります。)

バッテリーチェック回路はLEDの表示が一番ポピラーな方法だと思います。
ネットや雑誌でも回路を探せますが、有名どころでは金田先生のバッテリーチェック回路が有ります。
回路はこんな感じになります。(回路図1)
20200429_01
基準電圧にツェナーダイオードを使って差動回路でバランス比較する方法です。
この方法も良い方法だと思います。


私は以前より回路図2を使っています。
電圧が高い時にQ1がON、Q2がOFFでLEDは無点灯です、そして電圧が下がりある電圧に成るとQ1がOFF、そしてQ2がONに成ってLEDが点灯します。
至って簡単な回路です。
この回路でも良いのですが、電源のLED(青色)と減電圧表示のLED(赤色)を別々の回路として使っているので、もう少し回路を簡素化したいと回路図3を考えました。
20200429_02
2個使っていたLEDを2色LEDで表示できる様にしました。
少しはケース加工が楽になると思います。

この回路の欠点ですが、金田先生のバッテリーチェック回路の様に基準電圧を持っていないので、使用温度によりトランジスタのVebが変化するため温度に対する精度があまり良く無いです。(ケースに組み込んで、温度が一定になった状態では問題無いです。)
また、今回の様に低電圧(リチウムイオン電池が1本)での使用の場合、2色LEDの青色側のVf電圧(約3.1V)が高いため両方点灯(青色LEDと赤色LED)する事は無いですが、これより電圧が高くなっての減電圧を設定する場合は、赤色LEDと青色LEDの両方が点灯する領域が出てしまいます。
赤色と青色の混合色ですね。黄緑色かなぁ?

20200429_03
実験回路では問題無く動作していますね。
減電途中での混合色は無いです。
設定電圧は、半固定ボリュームで微調整が出来る様にしています。
赤色表示の設定電圧は、点灯してから直ぐに切れても意味が無いので3.75V~3.8Vで設定しています。


新型コロナウイルス問題でAK4499 DACのファームウエアーの開発が進んでいな状態なので、こちらのヘッドフォンアンプを進めています。
早く新型コロナウイルス終息して欲しい!

今週、バランス型オールFETヘッドフォンアンプが聴ける状態まで組み上がったので試聴してみました。
20200412_01
20200412_02
エージングは、12時間ほど行っています。
システムは、DAC ES9038PRO(Quad) ⇒ ボリュウーム(50kΩ/ 20kΩ) ⇒ ヘッドフォンアンプ ⇒ ヘッドフォン(MDR-CD900ST、MDR-Z1000) で試聴しました。
20200412_03
ヘッドフォンアンプのファイナル段の石がMOS-FETなのか力強い低音が出ています。(トランジスターアンプと少し違う音です。)
高域は、若干キラキラした部分が感じられますが、聴いて行くうちに無くなるでしょう。
奥行きも試聴する曲によりますが良い感じです。

保護回路を追加して試聴しました。↓
20200412_04

ファイナル段のMOS-FETのバイアス電流を15mA~60mAで変化させて試聴しましたが、一概に電流を多く流せば良いとも言えないようです。(放熱器の関係でバイアス電流は60mAが最大です。)
試聴する曲でも変わります。
クラシック系の曲では、バイアス電流を60mA流した方がクリアーで分解能の高いと言う印象でしたが、少し元気系のフュージョンでは、バイアス電流を15mAの方がパワフルに感じました。
因みに前回製作したヘッドフォンアンプのバイアス電流は15mAでしたが良い音でなっています。
今回は25mAで設定する事にしました。
また、二種類(50kΩ/ 20kΩ)のボリュームを繋ぎ替えて聴いてみましたが、微妙ですが20kΩの方が音がクリアーな感じがしました。

アンプをケースに入れるとまた音は変わります。

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