AliExpressで、小型の安いライン・トランスが有ったので買ってみました。
ED8は、面実装タイプの小型トランス

EI14トランスが¥410、ED8トランスが¥1,200、各5個(送料込み)の値段です。
かなり安いです。
600Ωと言うインピーダンスは案外と使うのが難しいトランスでもあります。
このライン・トランスの使い道は、アースラインを分離出来るのでデジタル系のアナログ出力が良さそうです。
他の使い道としては、二次側の中間タップを利用して アンバランス ⇒ バランス 変換に使えそうです。
写真では、比較用にサンスイ(橋本電気)のST-71を入れています。
大きさは、ST-71が一番大きくて次がEI14、一番小さいのがED8です。
ライン・トランスの良い物は1万~3万ほどしますので、性能は如何なんでしょうか?
特性が気になるので測定してみました。
測定には、ANALOG DISCOVERYとFRAplusを使用。
以下の様にブレッドボードで配線して測定。
※ 比較としてST-71も測りました。
□ ST-71の周波数特性 □
低域と高域共にかなり良い特性です。低域10Hzで-1dB、高域100kHzで-2dBです。
□ EI14の周波数特性 □
基準目盛りがずれていて少し見にくいですが、10Hzで-3dB、高域100kHzで-2.5dBです。
ST-71より低域が少し悪いですがOKレベルだと思います。
□ ED8の周波数特性 □
こちらは、10Hzで-10dB (20Hzで-6dB)、高域100kHzで0dBです。
低域は悪いですが、高域ではこのED8が一番良い特性です。-3dBで350kHzです。
次に、各トランスの歪特性を測ってみました。
トランスの負荷は、受け側のインピーダンスを10kΩとして10kΩの抵抗負荷としました。
□ 1kHz:負荷10kΩ □
青色のST-71、黄色のEI14、緑色のED8とも同じ様な特性です。
□ 100Hz:負荷10kΩ □
入力レベルが大きくなると小型形状トランスの歪が増えています。
□ 10kHz:負荷10kΩ □
3つとも同じ様な歪特性です。
以上のような結果となりました。
3つの中で、ED8の低域の周波数特性が少し悪いのが気になります。
最初にも少し書きましたが、600Ωと言うインピーダンスは少し扱い難く感じます。
例えば、オーディオの出力に繋げた場合、600Ωが負荷と成りますので出力レベルが下がるのと600Ωは負荷としては少し重たいと思います。
ライン・トランスをドライブ出来るアンプで有れば問題無いですが、ひ弱のアンプですと新たにアンプを追加する必要が有るかと思います。
こちらも時間をみて使って行きたいと思います。